【演技向上】役者の演技力を鍛えるには【読解力】

演技力を鍛えたい人
「読解力を鍛えたい。演技を向上させる為にはどうしたらいいんでしょう。養成所で指導方法は違うと思いますが、家で簡単に出来る方法があれば教えてください」

という疑問にお答えします。

本記事の内容

演技力を鍛えるには
すぐに効果を出す方法はある?

演技が上手い人ってどういう人でしょうか。
小日向文代さんや、香川照之さん。堤真一さんあたりの名前が挙がるんじゃないでしょうか。
感じ方はもちろん人それぞれです。
極端な話海外の人から見れば、演技力の上手い下手なんて判断のしようが無いでしょう。

演技の究極系は「そこにあたりまえに存在する事」でして、たとえ舞台が日本でもアメリカでも宇宙でも未来でも、そこに当たり前に存在していると感じさせる事が重要なんです。

役者ですばらしい方はたくさん居ます。しかし、演技力で言えば、スターとして輝きを放つ人よりも、その世界観に説得力を持たせる事ができる役者の方が優れていると僕は思います。

さて、ではその演技力を向上させるにはどうしたらいいかですが
一つに絞るのはとても難しいんです。いろいろな要素がありますから。
しかし、しいて言うなら、これというものをこれから解説していきたいと思います。


演技力を鍛えるには

演技力で必要なのは「読解力」です。
これに関しては大抵どの役者さんもそういいます。

なぜなら、演劇・ナレーション・司会業などどんな仕事でも台本があるからです。
この台本を理解しない事には始まらないんです。

ですから、演技力を鍛えるにはまず、読解力を身につけることが重要になります。

じゃぁ読解力ってどうやって身につけるの?

読解力は筋肉のように目に見えるものではありません。やみくもに鍛えようにもどのくらい成長しているかが確認しづらいですよね。

しかし読解力を身につけるコツを習慣化すれば、自然と身についていくものなのです
そのコツを解説しましょう

読解力は主に4つのポイントで出来ています。

場面
人物
心情
作者

です。この4つを理解できれば、台本の内容を理解したといえますよね。
ひとつづつ解説していきます


場面

物語のシチュエーションや舞台、時間なども含みますがおおまかに「どこで」を指します。

たとえば図書館でのシーンで「こんにちは」という台詞があったら
場所が場所ですから、すこし声量を抑えて、ささやくように言いますよね。

夜と朝で言い方は変わるでしょうし、晴れなのか雨なのかによっても心情は変化するでしょう。
このように、場面を理解し、その場所で起こりうる問題を想定すると、より舞台に説得力が出ます。


人物

どんな人かです。背が高いのか、声色はどうなのか、黒髪なのか色白なのか。とか
人物の癖などの外見。どういう人物かをとらえます。

トレーニング方法としては、自分の与えられた役にまずなりきってください。
そして、他の人から質問を受けます。その質問にどんどん答えていってください。

「年はいくつですか?」とか「出身はどこですか?」など
自分のことなんですから即答できるはずです。

矛盾してもかまいません。後で直せば良いだけですから。とにかくどんどん答えてください。
物語に出てくる自分がどんな人間なのかをここで洗い出します。


心情

考え方や物語中の心の変化を指します。人間関係などもここに入ってきます。
物語とは登場人物の葛藤や心の変化を描いたものがほとんどですから、それを読み取るという事。
役者にとってはここが一番難しく、重要なパートです。

これに関しても、他の人からの質問に答えましょう。
重要なのは、どの時点での自分であるかを明らかにしておくこと。
物語が始まったときなのか、終わりなのか。

「あの人のことどう思ってる?」とか「自分にとって何が一番大事?」など
心情について質疑応答しましょう。
ここはゆっくり考えて大丈夫です。また何度も質問されて言葉が変わっていってもかまいません。

人は考えがはっきりしないうちは悩んだり言いよどんだり、考えが変わったりするものです。
なんども悩んで、カッチリはまる言葉を捜しましょう。

余談ですが、永井一郎さんのエッセイを読んだときに、永井さんは「役の一番大切なものを探す」と書いていました。
ナウシカのユパ様の役を演じるにあたってそれを考えたとき「ユパにとって大切なものはナウシカだ」と思ったそうです。
それを糸口にするするとユパという人物が理解できたんだそうです。

「役の大切なものを探す」というアプローチもとても有効だなと、僕も思います。


作者

最後に、作者はこの話で何を伝えたかったのかを考えます。
大抵はなにか伝えたいメッセージがあるはずです。
「ものを大事にしよう」とか「地球環境を考えよう」とか。極端に言うとそういう物。
作品を通して続く一本の筋のようなもの。

役者や監督みんなでそれを共有する事で、よりお客さんの心に強く訴える作品になるんじゃないでしょうか。


すぐに効果を出す方法はある?

読解力を今すぐプロ並に鍛える方法は、ありません。

先ほど説明した事を頭において、たくさん本を読む。場数を踏む。
それしか方法はありません。少なくとも僕は知りません。

それにどうせ一生勉強が必要な能力ですから、すぐ出来るかどうかは関係ないとも思います。

簡単にとはいえませんが、近道は
自分の役所だけでなく、他の役についても理解してみると良いでしょう。

他の役の人物・心情を読み取って「自分ならこう演技する」というあたりを付けておきます。
そしてその役を演じる役者の演技を見るのです。

自分の演技プランとおおよそ被っている事もあれば、まったく自分の考えなかった方法で演技してくる事もあります。

それらを照らし合わせたり、求められればアドバイスしたり。
また自分が困ったときにアドバイスをもらったり

そういう環境が出来れば、もっと効率的に読解力や演技力を高めることができるでしょう。
ぜひ、がんばってください!